東京の外れの大好きな山深い村、檜原村にまた一つ新しいタイプのカフェを発見しました。
玉傳寺というお寺の軒先きでお抹茶をいただくスタイルのカフェ、岫雲(しゅううん)さんです。
この寺カフェはいろんな意味で隠れ家的なカフェと言えます。
まず、お寺でお茶ができる「寺カフェ」というスタイルが東京ではあまり浸透していません。ネットで探し当てた者が探しに行く、といった風情のカフェです。
場所は東京の外れの、檜原村の中でも山深い場所になりますので、なかなかなハードルの高さになります。
迫り来る山の間を縫うような道をひたすら進みます。
そして、さらにはお寺の姿、寺標、カフェの看板、駐車場の看板というものは道路からでは見当たりません。
Google Mapではこの場所をさしているのに、お寺の姿や看板が見当たらない、ということになろうかと思います。目印は道路の向かいの「井上コンニャク」というお店になります。
私と友人はお店の人に聞いて、駐車場とお寺の場所を確認しました。
そしてその駐車場近辺で私たちと同じように、ここなのか?といった表情の家族に出会いました。そうなりますよね(笑)
また席数は3組ほどしかないので予約制になります。
徹底的に隠れ家的なカフェになります。
でも、こうした環境で、枯山水の庭園を眺めながらお茶をするというのは、東京ではなかなか体験できません。
お寺でお茶を出すというのは古都、京都や鎌倉では古くからあるスタイルだと思いますが、東京では見慣れない新しいタイプのカフェということになろうかと思います。
お寺という非日常的な場所で、座って落ち着いてお寺の建築や庭園を眺めてお茶をするというのは、現代にも合ったスタイルで、面白い案だなと思いました。
非日常的な環境でいて、穏やかな気持ちにさせる場所というのは、多くの人が求めてるものと思います。
お寺にすがるような気持ちで来る人、建築に惹かれる人、良い気を感じたい人は多くいます。
しかし、敷地内で座ってくつろげる場所というのはまず少ないです。
お寺の一部をカフェにするというのは思い切った決断かと思いますが、東京にこうした人を招くお寺が増えればいいなと思いました。
このカフェの住所は、東京都西多摩郡桧原村人里(へんぼり)1705。
東京の広さを実感する場所でもあります。
カフェ名の岫雲(しゅううん)の由来は、
” 雲が無心に山裾から湧き上がる “という意味だそうです。
枯山水の庭園の向かい側に丹田沢があり、早朝霧が立ち上がるそうです。贅沢な光景ですね〜。
お寺でいただいた、「玉傳寺だより」に次の分かりやすい一説が書かれています。
” 谷や川、山や木々は無情であり、何ら人の心があるわけではない。
けれど、その無情の山川草木から偉大なる仏の教えを見つけ、聞きだし、心を洗うことができる優れた感性、能力を人は頂いている。
すべての計らい、捉われから解き放ち、謙虚に大自然に抱かれてみるとき、渓川を流れる水のせせらぎがお釈迦様の説法と聞こえ、月の照る山の峰を仰ぐと、お釈迦様の清らかなおからだに見えてくる。”
難しそうな仏教の教えはなかなか自分の心身に入ってきませんが、大自然の力で簡単に自分を解き放つ感性は持っていますので、少しは仏縁があるのかなと思いました。
玉傳寺・寺カフェ 岫雲(しゅううん)
東京都西多摩郡桧原村人里1705
武蔵五日市駅よりバスにて50分
要予約:042-598-6332
営業時間:10:00〜16:00
定休日:火・水・木曜日
冬期休業:12/8〜4/8
寺カフェ近くのパン屋「たなごころ」の真下にある川
とにかく檜原村は自然がふんだんにありすぎます。
comment