フランク・ロイド・ライトが設計した自由学園明日館の道路を挟んだ向かいに、助手の遠藤新(えんどう あらた 1889~1951)が設計した講堂があります。
フランク・ロイド・ライトの愛弟子の遠藤新は、ライトの建築思想に心酔し忠実でした。
帝国ホテルの建設費が予定していたよりも膨大に超過してしまったため、ライトは解雇され、帝国ホテルの完成を見ることなくアメリカに帰国しました。
遠藤新があとを引き継ぎ完成させ、独立後もライトばりの建築の設計をし続けました。
それゆえ世間からは独創性がないと軽視された時期がありましたが、日本の生活と風土に合わせた独自の様式を編み出し、再評価されることとなりました。
遠藤新の言葉
建築は哲学する
この境地に立つとき建築家はもはや「間取り」をしない。
そして建物をその敷地に対する「たたずまい」においてのみ考える。
これを私は哲学する立場から考える。しかるに世間で建築といえば建物にとりつき建物といえば間取りと思い、間取りといえば玄関から始める。
そして時間割のように部屋を並べては廊下でつなぎ、棟を並べては渡り廊下でつなぐ。
ここに哲学するかしないかの千里の岐路がある。
自由学園明日館(じゆうがくえん みょうにちかん)
東京都豊島区西池袋2-31-3
月曜定休
見学のみ 500円
喫茶付き見学 800円
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