メルカリやヤフオクのようなフリマアプリを使っての出品は、接客業の経験がない自分には、不特定多数の一般の個人とやりとりすることはとても気が張ります。
また買い付けから発送までドサ回り感がはなはだしく骨が折れることではありますが、それでもその苦労を補って余りあるほど得るものがあると思います。
「立場が人を育てる」という言葉がありますが、出品者になることによって成長する部分は大きいものがあります。
3つほどありますので、長くなります。
まず、落札者をがっかりさせてはならない、という気持ちが自然に起こります。
落札者が評価するシステムですので、手落ちがあったりするとそれは自分に還ってきて、自分を傷つけることになります。
この品物は確実に人が喜んでくれるものか、物の状態を正直に記載しているか、配送途中で衝撃が加えられても、この梱包で中の品物を守ってくれるかと、念には念をいれるようになりました。
失敗しないと気がつかない部分がありますが、場数を踏み、慎重さというのは自然と身につくようになりました。
小さい利益を追うと、いろんなところで端折りたくなりますが、それはやはり自分に還ってきてしまうものです。
出品者になって大きく変わった二つ目は、明らかに目が肥えるようになったことです。
この出品者は審美眼がある人、と思われたい気持ちが芽生えるようになりますので、自分には縁がなかったブランド食器やツールに目がいくようになりました。
正直出品者側の立場になるまで、バカラ、ロイヤルコペンハーゲン、サンルイ、クリストフル等のブランドものには全く興味がありませんでした。
普段使いにはできませんし、家の中では美術品として飾るスペースもないからです。
ところが、自腹を切って買い付けるという段階になると、ハズしたくないので、美しく人気が高いものを手堅く買いたくなり、バカラ等を購入してみようかという気持ちになりました。
そして自分の家のキャビネットに置いてその品物の様子をみると、その美しさに目を見張ります。
思わず光栄ですという言葉が出たりします。
やはり歴史があり人を魅了し続けるブランドものは違います。
出品という世界は、美しいものに関わりたい人、一時でも所有欲を満たしたい人、目新しいものに出会いたい人には、向いていると思います。
また世の中に出回ってない品物を出品して、世の中の反応をみてみたいというのもありです。
三つ目の精神的変化ですが、それは悩む時間が少なくなったことです。
日々の生活では、家庭や職場でさまざまな悩みが発生します。
将来の不安にも押しつぶされそううになります。
正直出品どころではないといった状況に陥った時が何回かおとずれました。
でも、購入されたりすると泣けてくるぐらいに嬉しい気持ちになり、心が和らぎます。
そして、売れたからには発送しなければならないので、気持ちが悩みから発送へシフトします。
忙しくなったことによって、悩む時間が少なくなったのです。
美しいものが好きだから苦ではないというのもあると思いますが、悩みを直視し続けすぎて苦しくなる人には、多少の気晴らしは必要だと思います。
かわいい子には旅をさせろという言葉がありますが、我が子を成長させるには旅、留学、飲食店や厨房でのアルバイトをさせるというのも大変有効ですが、それだとハードルが高い思われる場合は、不用品を売るということから社会デビューさせるというのもいいかもしれません。
上の写真はバカラのベガ
下の写真はサンルイのトミー
どちらもスマホで撮ったものですが、オーラでてます。部屋が一変します。
色ガラスとクリアガラスの組み合わせは美術品として最強だと感じます。
ワインの色は出ませんけど。これらに実際、ワインを注ぐツワモノはいませんよね。
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