パテック フィリップは1839年創業のスイスを拠点とする家族経営の高級時計メーカーです。
オーデマピゲ、ヴァシュロンコンスタンタンとともに世界三大高級時計メーカーの一つとされており、自分のような庶民にとっては雲の上の存在です。
それがこの夏に開催された「パテック フィリップ・ウォッチアート・グランド・エキシビション 東京 2023」は、特定のお金持ちを対象とした展示ではなく、時計の構成や職人技について広く知ってもらおうと、結構練られた展示会の内容でした。
ムーブメントを手にとって間近で見ることができました。
ムーブメントの構成について解説した映像が流れていました。
彫金や七宝などの絵付けの道具の展示
日本向けの展示のために製作した時計 「静岡と富士山」
「青い孔雀」
スターキャリバー2000 21の複雑機構を持つ懐中時計
ウエストミンスターの鐘のメロディーを忠実に再現している
キャリーバー89
通算9年の歳月をかけ1989年に完成した懐中時計。33の複雑機構を有する。
グランド マスター チャイム
創業175周年記念(2014年)のために製作したダブルフェースの腕時計 20の複雑機構を搭載
会場は10のテーマ・ルームに分かれていて、その中で最も熱気があったルームは、4名の時計師による実演でした。
若い時計師が解説しながら小さな時計のパーツを手際良く組み立てていました。
めったに見られるものではありませんので、見学者は時計師をぐるりと取り囲み、熱い視線で作業を見守り、そして容赦無く質問をしていきました。
ずっと、作業を見ていられるやつでした。
時計師は若い日本人の方でしたが、質問をさばきつつ、解説をしなが組み立てを1日中やっていたら、精も根も尽き果てるだろうと思いました。
実演のルームは撮影厳禁でしたが、この展示会は庶民にもオープンで、考え抜かれたものでした。
「パテック フィリップ・ウォッチアート・グランド・エキシビション」は、2012年にドバイから始まり世界を巡回して開催しています。
回を重ねるごとに展示品が増え、今回の東京の展示会では過去最高の500点超えでした。
次回は2025年ミラノです。
気になるのは、ここまで大がかりな展示会をやって、腕時計をお買い上げした人はいたのだろうか。
自分が滞在した時間には、このお買い上げルームに人は座っていませんでした。。
いらぬ心配だと思いますが。。
パテック フィリップ・ウォッチアート・グランド・エキシビション 東京 2023
2023.6.10-25
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