渋かわいいベン・シャーンの本 

 

この先は少し自分が持っている画集や切手について書いていきます。

毎年大量に断捨離をしていく中で、アートに関わるものも結構処分しました。

20代の頃は精力的に美術館巡りをしていて、ポスター、画集、ポストカードをアホみたいに購入していました。
買わずにはいられない時代でした。

サガなので、しょうがない、しょうがないと思って購入していました。

 

しかし、年月を経て、断捨離に目覚めると、大人買いした紙のたぐいの量を前にし、途方に暮れてしまいました。

頭をかかえました。

 

またその頃、光沢紙というものにめっきり愛着を持てなくなってきていました。

リトグラフが好きで、それを生かした画用紙、新聞紙のようなマットな紙質を次第に好むようになってきていたので、光沢紙に印刷された画集やポスター、ポストカードをごっそり手放そうと腹をくくりました。

 

画集は、画集を専門に取り扱っている本屋へ持っていき、ポスターはヤフオクで売り、ポストカードはヤフオクやメルカリで買ってくれた人へのお礼状に使っています。

 

今とってある画集は4冊だけになりました。

 

 

その中の1冊が Ben Shahn (ベン・シャーン)の Ounce Dice Trice

詩人 アラステア・リードの言葉遊びに、ベン・シャーンのイラストが添えられた画文集です。

 

 

 

 

表紙が光沢紙であるものの、中は画用紙のような質感で、ベン・シャーンのイラストとフォントと紙の組み合わせがたまりません。

自分はベン・シャーンの企画展を見に行ったことがなく、過去にリトグラフを数枚見た程度でこの画家のことはよく知らないのですが、社会派の画家で、底辺の人々や理不尽な事件に向き合って、描いてきた画家のようです。
人間味にあふれ、味わいある画風を見ると、ベン・シャーンの人となりがわかるような気がします。

重いテーマを描くことが多い画家が、子供向け?? にイラストを描いたのですから、ベン・シャーン好きはこの本は必見です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

渋さと可愛らしさが同居しているこの本が大好きです。

 

100ほどあるドローイングの一部をコピーして額に入れて飾りたい、とかって考えたりしちゃいますね。

 

 

Ben Shahn  ベン シャーン    (1989.9 – 1969.3)

1898年   リトアニア生まれ。両親ともにユダヤ人で、父は木彫り職人。

1906年   7歳のとき、移民としてアメリカに渡り、ニューヨークで暮らす。

石版画職人として生計を立て、肉体労働者、失業者など、アメリカ社会の底辺にいる人々と身近に接し、彼らに共感をもつようになる。
やがてシャーンは、社会派リアリズムの画家として戦争、貧困、差別、失業などをテーマにした絵画を描く。

1954年の核実験で被爆した第五福竜丸やフランスのドレフュス事件をテーマにしたシリーズなどが知られている。
壁画、ポスター、挿絵、写真など、グラフィックアートの分野で活躍する。

 

 

 

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