世田谷美術館で開催されている「倉俣史朗のデザイン ―記憶のなかの小宇宙」を観てきました。
戦後日本を代表するプロダクトデザイナー・倉俣史朗(1934-1991)の作品が一堂に会するとあって、とても期待して行ってきました。
最初の部屋だけ写真を撮ることができました。
HOW HIGH THE MOON 1986
建築資材であるスチールメッシュのエキスパンドメタルで作られたソファです。
海外の主な美術館の収蔵品になっており、倉俣史朗氏の代表作の一つです。
トウキョウ 1983
透明ガラス入りテラゾーテーブル
01チェアとテーブル
他の部屋の展示がすごく、なかなかの展覧会でした。
なかなかな緊張感が漂った空間でした。
20年ぶりの個展とあって、特に若い人たちが多く来ていたのですが、誰もしゃべらず、しーんと静まりかえっていました。
それは倉俣史朗氏の圧倒的なデザイン力と、家具から発する緊張感によるものだと思います。
家具の形をしていますが、人に寄り添う家具では全くなく、人を寄せ付けない、芸術として作られた作品のように見えました。
まるで作り手の倉俣史朗氏がそこに存在しているかのようでした。
世田谷美術館の展示の手腕もお見事でした。
緊張感をうまいこと引き出していました。
また、ほとんどの作品が写真が撮れないということもあって、来る人たちは目に焼きつけるべく、吸収するべく真剣でした。
美術館でこんな緊張感ある空気は初めてです。
<つづく>
世田谷美術館
倉俣史朗のデザイン ―記憶のなかの小宇宙
2023.11.18 – 2024.1.28
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